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2010年6月8日火曜日

病床五尺 その25

6月8日 火曜日 曇り

 バロックの森は
 作曲者不詳の「“夜のバレエ”から 序曲」「夜のバレエから 昇る太陽の場面の音楽」
 リュリの平和の牧歌から 王太子妃のためのエール」「寛大な恋人たちから アポロンのアントレ」「愛の勝利から アポロンのアントレ」「愛の勝利から 第4幕 第2場の第2エール」、コルディエ作曲の「ク―ラントのラ・ポカンヌ」、リュリの「スペインのフォリアによるオーボエのエール」「“快楽のバレエ”から」
 解説は関根敏子という信じられないほど低速でしゃべる女性。教え子Kのご母堂もおっとりしたしゃべり方のであるが、それよりもはるかに遅い。

朝の血圧は128と85。酸素は94%、体温はYさんの赤ん坊用の体温計で36.2度。

 9時ころにTさんが来てリハビリ、O先生に今後の予定を訊いてもらう。

 10時前に入浴、今日もFさんとHさんがストレッチャーで2階の浴室まで連れて行ってくれる。仲良しのヘルパーのIさんが賑やかに迎えてくれた。準備をしてる間、廊下で待ってるとF、H両嬢を相手にIさんがズロースって知ってるかとか、提灯ブルマーって知ってるかと訊いている、二人とも知らなくて、Iさんが解説してるのが聞こえてくる。迎えに出てきたIさんが笑ってた僕に「間に一線あるね」という。40代が境かも。
 今日は浅いビニールのプールみたいのに移されて、Iさんが丁寧に全身を洗剤で洗い、さらに小さいタオルで、こすって垢を落としたうえ、足指などは手でもこすって磨いてくれた。今日もFさんが見学していた。もう一人いたのは芝のYさんのようにも、IHさんのようにも見えた。たぶん、IHさんだろう。浴室にいた間中、Iさんとの会話は賑やかで楽しかった。IHさんやFさんも楽しそうだった。

 11時半過ぎにTさんが現れて、O先生に訊いたら、車椅子と、続いて立つ練習をやっていいとのこと。さっそく車椅子に座ったら、調子がいい。10分以上座ってから、Tさんが押してくれて、3階をぐるりと案内してくれた。総計30分くらい座れ、無事にベッドに戻る。Tさんは明日は休みなので、本式の訓練は明後日からになりそう。車椅子の次は廊下のバーにつかまって立つことから始まり、その次は2階のリハビリ室だという。リハビリ室は来週でしょうかねとい言うので、結局5週間くらいの入院になりそう。
 戻って、5分もして昼食、Y看護婦さんが心配して寝て食べますかと言ってくれたが、体を起こして食べることにした。案外平気で30分くらいそのままでいられた。Yさんはお風呂で血液循環がよくなってるからという。気分が明るくなった。

 午後にはT氏が見舞いに来て下さった。彼と話してるうちに、なんとIBさんご夫妻も来て下さった。家人もやってきて総勢4人のお見舞いで賑やかだった。

 


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